ReFaのシャワーヘッドに代表される「マイクロバブル」や「ウルトラファインバブル」
シャワーだけで「油性マジックが落ちる」という印象的な宣伝を見たことがある人も多いと思います。
化粧品開発者として日々クレンジングを試作している私も、この映像には驚きました。

ええー!?マッキー落ちるなら、メイクなんて確実に落ちるじゃん!?
もはやクレンジングっていらなくない!?
そこで今回、本当にReFaでマッキーは落ちるのか、ReFaさえあればクレンジング不要なのか、化粧品開発者が徹底検証してみることにしました。
この記事では、ReFaのシャワーヘッドを実際に使い、「マッキーは落ちるのか」「クレンジングは不要になるのか」を、できるだけ冷静に検証した結果をまとめています。
化粧品開発者視点で、ReFaシャワーヘッドの洗浄力を検証する
早速ですが、今回の検証条件をご紹介します。
- シャワーヘッド:FINE BUBBLE ONE
- 油性マジック:ゼブラ 油性ペン ハイマッキー 黒
- 被検体:ままマン左腕前腕
- 検証方法:水温約40℃で10秒ほどシャワーを出してバブルを安定させた後、肌に塗ったマッキーに1分間シャワーを当て続けた。対象でない部分はラップで覆いシャワーが当たらないようにした。その後、ティッシュで押さえ拭きして水分を除去した。
- 実験区:バブルなし/マイクロバブル/ウルトラファインバブル
ご予算の都合上エントリーモデルですが、「マイクロバブル」「ウルトラファインバブル」を両方出すことのできる必要十分なモデルです。公式サイトによれば「マイクロバブル」が毛穴に詰まった汚れを取り除き、「ウルトラファインバブル」が毛穴汚れを取り除くそうです。
結論:ReFaのシャワーだけでマッキーは落ちない

残念ながら、シャワーだけで油性マジックは落ちませんでした。
バブルなし、マイクロバブル、ウルトラファインバブル。いずれのモードでもマッキーははっきりと残ったままです。
少なくとも今回の条件では、宣伝映像と同様の結果は確認できませんでした。

ん???では、あの宣伝の映像は何なんだ!?
なぜ「マッキーが落ちたように見える」のか
では、なぜ宣伝では「マッキーが落ちたように見える」のでしょうか?
次はその理由を実際の検証結果をもとに整理します。
ハンドクリームあり/なしで比較してみた
塗ったものが落ちやすくなるものといえば、やはり事前に落ちやすい層を作っておくのが定石です。
そこで、検証条件はそのままで、マッキーを塗る前にハンドクリームを塗る/塗らないの実験区を作り比較しました。

ハンドクリームなしでは相変わらずマッキーが落ちている様子はありません。
しかし、ハンドクリームを塗ってからマッキーを塗ると、少しマッキーが薄くなったようです。
そして驚くべきことに、ハンドクリームありの中で最も薄くなったのは「バブルなし。」

えええ!??バブルがあった方がいいんじゃないの!?
考察してみましょう。
バブルを発生させると、バブルなしの時よりも水圧が弱くなります(水圧:バブルなし>マイクロバブル>ウルトラファインバブル)。
おそらくバブルの有無よりも、強い水圧による物理的な刺激が原因で、ハンドクリームの上に乗ったマッキーが落ちているのではないかと考えられます。
同じ水圧で試験すれば結果が逆転する可能性はないわけではありませんが、それ以上に水圧による物理的刺激の影響が大きそうです。
軽くこすれば薄くなる、ただしバブルの効果ではない点に注意
物理的刺激が重要というのなら、こすったらいいんじゃない?
ということで、次は軽くこすってみましょう。
先ほど実験した後に、すべての実験区をそのままティッシュで軽くこすってみました。

なんということでしょう。
ハンドクリームあり/なし、バブルあり/なしに関わらず、すべての実験区でかなり薄くなりました。

え!?バブルとか関係なく、普通にシャワー1分当てて軽くこすれば、マッキーってこんなに薄くなるの!??
この結果は予想外でした。
マッキー=絶対に落ちない、というイメージが強いですが、意外にもマッキーはシャワーを当ててこするだけで薄くなるんです。
これは対象実験区がなければ、バブルの効果と錯覚してしまいそうですよね。
つまり、私の考察はこちらです。
- マイクロバブルやウルトラファインバブルには、バブルなしと比較して目に見えてマッキーを薄くするような効果は見られない
- 広告で使われている映像は、ハンドクリームを塗る&水圧MAXや、シャワーのあと軽くこすったりしたことによる物理的刺激でマッキーを落としているのではないか
- 物理的刺激でマッキーが落ちる現象は、マイクロバブルやウルトラファインバブルによるものではなく、バブルがなくても起こりうる自然な現象である
- 「マッキーは手に付くと落ちない」という先入観が非常に強いため、シャワーを当てて軽くこすっただけでマッキーが落ちる映像はマイクロバブルやウルトラファインバブルによる効果だと錯覚しやすい
クレンジングを使ったらマッキーは一瞬で落ちた
ちなみに、まだ薄いけどマッキー残ってます。
そこで上記の実験後、クレンジングオイルを使ってクレンジングしてみました。

通常のメイクよりは長めにクルクルしましたが、しっかり落ちています。
実際のメイクを落とす際、シャワーを1分間も当てたり、ティッシュでこすったり、物理的な刺激はお肌にも刺激になります。そして、残念ながら物理的刺激だけでは完全には落としきれないことが想定されます。
クレンジングはお肌に悪そうという印象がありますが、物理的刺激で無理やり剥がし取るよりはクレンジングを使用して短時間でしっかり落としきる方がお肌にも優しいのではないかと感じました。
化粧品開発者として感じた、比較のない広告の怖さ
今回の検証を通して私が強く感じたのは、「比較のない広告」の怖さでした。
宣伝でよく見かける「マッキーが落ちる」映像は、単体で見るととてもインパクトがあるものです。
でも、実際に検証して分かったのは、「落ちたように見える」は、バブルとは無関係ということでした。
シャワーを当てたあと、軽くこすっただけでマッキーはある程度薄くなります。これは、バブルがなくても同じです。
しかし、比較対象がない映像を見ていると、「バブルがあるから落ちた」「すごい!」と錯覚しがちです。
研究開発の現場では、効果検証の際は必ず比較条件を揃えます。比較がないデータは、どんなに見栄えが良くても判断材料にはなりません。
にもかかわらず、実演販売や広告の世界では「比較なしで効果だけを強調する表現」が非常に多いと感じます。
比較のない広告が許されてしまう構造そのものに問題はありますが、そんな中で消費者としてできることは、宣伝を鵜吞みにせず「これは何と比べてすごいのか?」「条件は同じか?」立ち止まって考えることなのかもしれません。
それでもReFaシャワーヘッドが嫌いじゃない理由【個人の感想】
ここまで検証結果をもとに厳しめの指摘を書いてきましたが、それでも私はReFaのシャワーヘッド自体はけっこう好きです。
なぜなら、シャワーを浴びたあと、肌の表面がさらっとした触り心地になったり、髪の指どおりが良くなる感覚があるからです。

俺は特に違いを感じないけどなぁ
ぱぱマンはそうでもないそうなので、個人差はありそうです(笑)。
「シャワー後の肌や髪の感触が好き」
「水の当たり方がやわらかく感じる」
そういう理由で選ぶのであれば、ReFaは十分アリなアイテムだと思います。
逆に、メイク落としの代わりになるほどの洗浄力を期待すると、ギャップが生まれやすいので注意が必要です。
まとめ:ReFaシャワーヘッドはメイク落としの代わりにはならない
今回の検証で分かったことは3点です。
- シャワーだけでマッキーが落ちたように見える現象は、バブル特有の効果とは言い切れない
- 少なくとも、ReFaのシャワーだけで「クレンジング不要」と判断するのは難しい
- 広告を見るときは、比較条件が示されているかを意識することが大切
ただし、使用感レベルでは、シャワー後のさらっとした感じや髪の指どおりの良さなどを感じられるため、私はReFaのシャワーヘッドが好きです。
自分の目的に合わせて、宣伝を過剰に信じすぎず、しっかり判断して購入商品を選べるようにしたいですね。

